社会基盤学科について

社会基盤学科の
教育・研究について

社会基盤の計画・構築・維持を
担うことの出来る
人材の育成を目指して

我々は、自身の生活をより良くするために、上水道、下水道、ダム、橋梁、道路、ダム、鉄道などの社会基盤(インフラ)を築いてきました。これらを学問として捉えてきたものが土木工学です。土木工学の英語表記は「Civil Engineering」であり、まさしく「市民のための工学」であることが分かります。
土木工学の分野はこれまで、社会基盤となるインフラを構築することが主としてきました。しかし近年は、自然環境の保全や防災、地中、海洋、エネルギー開発にも広がっており、自然との調和や資源の有効利用を目指した持続可能な技術の開発、情報社会の高度化にもあいまって、まさしく社会基盤のすべてを扱う学際分野となっています。
土木工学科ではこれらに対応した教育を行い、数理情報・分析・解析などを活用し、社会基盤の計画・構築・維持を担うことの出来る人材の育成を目指しています。

力学系科目は共通科目として修得します

土木工学専攻と都市デザイン専攻では、両専攻で共通する授業科目と他専攻履修科目として開講する授業科目があります。
両専攻とも数学・物理の基礎を基とした構造力学、水理学、土質力学をはじめとする力学系の科目を共通に受講し修得します。
また、社会基盤を学ぶ上で重要なコンクリート工学、社会基盤計画、測量学、防災工学、生態学・生物学も共通講義として受講し、修得します。
どの授業科目も重要ですので、本学科では、専攻に関係なく履修することを推奨しています。

配属する研究室は両専攻とも一緒!

4年生では、8つの研究室のいずれかに所属して、各研究室の特色を持った卒業研究を実施します。専攻による研究室の区分けはありません。

土木工学専攻

持続可能な未来社会を実現するための
「社会基盤」について探究

「社会基盤」をキーワードに、持続可能な未来社会の実現につながる企画・設計・施工を学びます。構造、河川・環境、地盤、材料、計画の専門領域をバランスよく学修。測量実習、土木実験、少人数セミナーにより、土木の仕事に不可欠なチームワークを身につけます。

めざせる就職先・職種の例

【 就職先 】 地方自治体/国土交通省 地方支分局/総合建設会社/建設コンサルタント会社/鉄道関連土木・建築会社/高速道路保全会社
【 職 種 】 公務員 土木職/施工管理(建物、道路、橋など)/計画(都市、地域など)/調査(土質・地質など)/技術営業

都市デザイン専攻※2

※2 2024年4月、防災土木工学専攻から専攻名称変更

土木工学の知識を基としてインフラの計画、構築、環境、防災を探究

安全で暮らしやすいまちづくりに向けて、土木工学の基礎である土質・構造・水理・材料・計画をもとに工学的見地から社会基盤の計画・構築・防災・環境等に係わる技術者をめざします。また、地理空間情報演習や都市デザイン演習により、実践力を身につけます。

めざせる就職先・職種の例

【 就職先 】 地方自治体/国土交通省 地方支分局/総合建設会社/建設コンサルタント会社/道路関連土木・建築会社
【 職 種 】 公務員 土木職/施工管理(建物、道路、橋など)/計画(都市、地域など)/調査(土質・地質など)/技術営業

授業科目

土木工学専攻と都市デザイン専攻では、両専攻で共通する授業科目と他専攻履修科目として開講する授業科目があります。
どの授業科目も重要ですので、本学科では、専攻に関係なく履修することを推奨しています。

土木工学専攻

社会基盤学科の基礎科目

  • 構造力学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • 水理学Ⅰ・Ⅱ
  • 土質力学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • コンクリート工学Ⅰ
  • 社会基盤計画
  • 測量学
  • 防災工学
  • 生物学・生態学

橋梁 道路

橋梁のイメージ写真

自然災害に耐え、安心して利用できる橋梁や道路といった社会基盤(インフラ)を建設する技術を習得できる基礎知識を身につけます。老朽化したインフラを再構築する際には、その基礎知識と最新技術を駆使した強度試験を通じて、より付加価値の高いインフラを整備するための技術を学びます。

授業科目

  • 耐震工学
  • 鋼構造学
  • 橋梁工学
  • 維持管理工学

土木材料 コンクリート・土・鋼材

土木材料のイメージ写真

社会基盤の構築に用いる材料は、基本的な性質や力学的な特性の把握や、耐久性が求められます。これらを理解したうえで、最適な材料を選定して構造物を設計・構築します。さらに、材料の高性能化や新たな材料の開発も同時に必要なため、コンクリート・土・鋼材等の基本的な性質と力学的特性などを学び、建設技術者としての基礎知識を身につけます。

授業科目

  • 地盤工学
  • コンクリート工学Ⅱ
  • 鉄筋コンクリート構造

河川 水環境

河川のイメージ写真

気候変動により水害の激甚化・頻発化が想定される昨今。河川流域全体の治水対策のため、浸水予測や、水害時の土砂・流木などの対策の知識や技術を身につけます。また、対策との両立をめざした水質、自然環境や生物の生息環境の管理と再生をめざす知識と技術を学びます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 河川工学
  • 水文学
  • 海岸・津波工学

  • 環境アセスメント
  • 生態工学
  • 上下水道

防災 地理空間

防災のイメージ写真

主に地震に強い構造物の設計・維持管理のために、地震の特徴を理解し、被害軽減させる技術や基礎知識を身につけます。また、地形の変動を計測し災害復旧・復興計画を立てるために、GPSなどで位置情報を取得し、地理空間に関する技術や基礎知識を身につけます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 防災計画論
  • 地理空間情報演習
  • 応用測量学および演習
  • エネルギー工学
  • 情報数学

社会基盤計画 交通計画

社会基盤計画のイメージ写真

社会の要求に応えつつ、環境にも優しい社会基盤(インフラ)を経済的かつ合理的に整備し維持管理するための方法論を学びます。国土・交通計画から構造物の適正な場所や規模の決定、住民との合意形成・意思決定のプロセスを理解し、工程計画などを策定するための理論を学びます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 都市デザイン演習
  • 交通工学

  • 都市計画
  • ランドスケープデザイン
  • 建設マネジメント

都市デザイン専攻

社会基盤学科の基礎科目

  • 構造力学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • 水理学Ⅰ・Ⅱ
  • 土質力学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • コンクリート工学Ⅰ
  • 社会基盤計画
  • 測量学
  • 防災工学
  • 生物学・生態学

社会基盤計画 交通計画

社会基盤計画のイメージ写真

人口減少・超高齢化社会など、大きな社会の転換期におけるまちづくりについて工学的視点から学びます。国土・都市・地区などさまざまな空間を対象に、社会基盤の歴史や法制度を踏まえた都市デザインの基礎を学び、持続可能で豊かな都市の将来像を描く力を育成します。

授業科目

  • 都市デザイン演習
  • 交通工学
  • 都市計画
  • ランドスケープデザイン
  • 建設マネジメント

防災 地理空間

防災のイメージ写真

自然災害による被害軽減のために災害のメカニズムや地形・地質情報の利用などの基礎知識を学びます。また、シミュレーションや人工知能を利用した防災計画、避難計画、防災学習に活かせる技術や基礎知識を身につけます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 防災計画論
  • 地理空間情報演習
  • 応用測量学および演習
  • 情報数学
  • エネルギー工学

河川 水環境

河川のイメージ写真

公園・農地の水害対策への活用や、生活圏の河川の対策、上流域の森林保全について技術や知識を身につけます。また地域の豊かな自然環境を構築するため、水辺の生き物を意識した計画や、地方特有の植生や希少種を守るための知識を学びます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 環境アセスメント
  • 河川工学
  • 水文学
  • 生態工学
  • 上下水道
  • 海岸・津波工学

土木材料 コンクリート・土・鋼材

土木材料のイメージ写真

社会基盤の計画・構築・維持において材料の選定や調達、耐久性は重要です。特に地球資源を基にしている土木材料はリサイクル性や環境への影響を考慮することが必要です。また、他産業の副産物(廃棄物)も土木材料として有効利用し、土木材料の基礎的な性質や力学的性質、耐久性の基礎知識を基に地球環境を考慮した材料のあり方を学びます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 地盤工学
  • 鉄筋コンクリート構造
  • コンクリート工学Ⅱ

橋梁 道路

橋梁のイメージ写真

自然災害やインフラの老朽化に対して最新のモニタリング技術を用いて橋梁や道路などの都市機能を永続的に維持していくための基礎知識を身につけます。計算機を用いたシミュレーションを通じて、より強固な橋梁形式の設計や耐震補強・補修などの計画に活かせる技術を学びます。

授業科目

※黒文字の科目は他専攻履修科目

  • 鋼構造学
  • 橋梁工学
  • 耐震工学
  • 維持管理工学